荒梅雨や寺の石仏石と化す
釈迦は穹親鸞は土牡丹咲く
死ぬときはつねの顔もて朴の花
大毛虫うんちやうんちやと坂上る
引率の列はや崩れ蛇苺
篝消ゆ鵜川一途に海を指す
関市を訪れた人を乗せてあちこち走りました。曰く「関はどちらへ向っても山があるね」。確かに関市は東西南北、山に囲まれた小盆地です。その山々は低く、「美濃山塊遅日の丈を同じうす 青風」と言った具合です。場所によっては遠く東に恵那山、北に御嶽山、西に伊吹山を見ることできます。
また市街地の真ん中に山がでんと座っています。標高152mの安桜山です。嘗て犬山藩士であった内藤丈草が「町中の山や五月ののぼり雲」と詠んだ山です。上り雲とはこの地方で天気が崩れる前兆を示して北へ走る雲を言います。
先日この街中の山に鹿が出たという話を聞きました。事実なら迷い込んだ鹿もびっくりしたことでしょう。
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