滝壺に滝突き刺すを永久と云ふ
緑蔭や赤子睡りのほか知らず
山の雨まぢへて市民プール満つ
炎天を戻る子の口一文字
薫風や家系にひとり女児加ふ
雲吐きて夏の伊吹の男振り
NHK学園「俳句通信講座」は飯田龍太監修のもと昭和五十六年に開設されました。講座受講生の増加に伴って招請された講師の俳人達に龍太は次のように言いました。
「あなた方は今まで俳句の恩恵に与かってきたと思います。これからはその楽しみを新しく俳句を勉強しようとする人たちに分ち与えてやってください」と。
俳句の楽しみー十七音の文字によって自己を表し主張することのできる楽しみ。
それ以降、飯田龍太の言葉を守りながら様々な講座の講師を続けています。受講生の「添削されて作品が立派になって返ってくるのが嬉しい」という言葉を何ものにも代えがたい代償と思いながら。
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