生後二萬七千余日初日受く


風疼く噂消えてもまた噂


冬空へ古書百冊を並べ売る


人は灯を麓に連ね年迎ふ


シベリウス聴けば冬空かぶさり来


美濃の空尾張の空と繋ぎ冬 




『流』は今月号で50号となりました。取り敢えずは100号を目指していますのでようやく道半ばとなりました。飯田龍太先生から受けた俳句への想いを些かでも示し得たらと微力を尽くしております。

「心を開く」という言葉があります。飯田龍太先生は文字通り俳句に心を開かれた俳人でした。結社の内外を問わず良いと思われた作品には『雲母』に限らず俳句総合誌等において惜しみない賛辞を与えられました。龍太先生の評価を得た御蔭で世に出た俳人は多かったと思います。

昨今の俳句界は賑やかです。しかし華やかな中に、飯田龍太先生に比肩するような俳人がその後見られないことは極めて残念に思われます。


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