一山のいのち一縷の冬の山 

綿虫の飛ぶ意思のあり意思のなし 

眼底にあり父の忌の白障子 

まぼろしの山犬ならむ谿跳ぶは 

雪雲のその一端の伊吹山 

刃物町年の始めの鉄打ちぬ 




山茶花が咲き始めました。沈んだ冬の景色の中でのはなやぎはいのちの重さを示しているようです。

一人誌『流ryu』を始めました。文字通りひとりで詠み、ひとりで出す俳誌です。微力であることは重々承知しておりますがお目を通していただければ幸甚に存じます。

『流』の名を冠しましたのは『雲母』の流れに沿うという思いと、飯田龍太先生の『龍』に音が通じるというところからです。それだけのことですので龍太先生はきっと苦笑しておられることでしょう。

しかし飯田龍太先生から学んだ詩精神を些かでも示すことができたらという望みからの発刊です。ご了察いただけることを悦びと致します。



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